クラウドストライク、2024 年版グローバル脅威レポート:クラウドインフラストラクチャが攻撃対象に。システム侵入から侵害まではわずか 3 分
世界各地で行われる選挙の妨害と、生成AIテクノロジーの脆弱性を狙った攻撃の増加を予測
CrowdStrike(NASDAQ: CRWD)の日本法人であるクラウドストライク合同会社(本社:東京都港区、代表執行役員社長:尾羽沢 功、以下クラウドストライク)は本日、クラウドストライク2024年版グローバル脅威レポートを発表しました。レポートによれば、脆弱なクラウド環境を狙うとともに、ステルス性、スピード、効果を最大限高めるために、窃取したアイデンティティ認証情報を悪用するサイバー攻撃が急増しています。また、2024年に予想される最大の脅威についても、世界各地で行われる選挙の妨害や、参入障壁の低下と攻撃のさらなる高度化につながる生成AIの脆弱性を狙った攻撃などを挙げて詳しく説明しています。
サイバーセキュリティ分野のリーダーであるクラウドストライクが毎年発行するこのレポートの公開も今年で10回目となりました。本年度のレポートでは、同社が現在も追跡中の230を超える悪質な脅威グループの一部を取り上げ、その活動を紹介しています。2024年度版レポートの主要なポイントは以下の通りです。
- 攻撃が劇的に高速化:サイバー攻撃のスピードは驚くべきペースで高速化を続けています。レポートによれば、平均ブレイクアウトタイムは昨年の84分からわずか62分に短縮しました(最速記録は2分7秒)。初期アクセスのあと、攻撃の第一段階として侵入した環境に検出ツールを投下するのにかかる時間はわずか31秒です。
- 認証情報の侵害によりステルス性の高い攻撃が急増:レポートによれば、対話型攻撃による侵入とハンズオンキーボード攻撃が急増(60%)しています。これは攻撃対象の組織への初期アクセスに、窃取した認証情報を不正利用するケースが増えていることによるものです。
- 企業のクラウド移行に伴い攻撃対象もクラウドに移行:攻撃者は有効な認証情報によりクラウドを狙うようになりました。これにより、組織を防御する上で、正規ユーザーと不正なユーザーとの振る舞いを区別することが、新たな課題として浮上しています。レポートによればクラウド環境への侵入は全体で75%増、クラウドに関連したケースは110%増となりました(ともに前年比)。
- 近い将来、生成AIの脆弱性を狙った攻撃が問題に:クラウドストライクは2023年の観測で、国家主導型攻撃者とハクティビストが攻撃の民主化とより高度な攻撃への参入障壁の低下を目的に、生成AIを不正使用する方法を模索していることを指摘しました。今回のレポートでは、生成AI技術の普及が進むことで、2024年には生成AIがさまざまなサイバー活動に利用される可能性が高まることを予測しています。
- 世界各国の選挙を狙った攻撃により民主主義が混乱:2024年には、世界中で民主的な手続きによる選挙が40以上行われます。国家主導型の攻撃者やサイバー攻撃者グループが大小のさまざまな機会を悪用して選挙プロセスを妨害し、有権者の意見を操作することが予想されます。中国、ロシア、イランの国家主導型攻撃者が地政学的な対立や世界各地で相次ぐ選挙を背景に混乱の種をまこうと、誤った情報や偽情報を使った攻撃を仕掛けてくるのはほぼ間違いありません。
- クラウドストライク2024年版グローバル脅威レポートをダウンロードしてご覧いただけます。
- CAOの新モデルについて詳しくは、当社のWebサイトをご覧ください。
- クラウドストライクのAdversary Universe(アドバーサリーユニバース)では、攻撃者に関する正確かつ詳しい情報を公開しています。
- Adversary Universe(アドバーサリーユニバース)ポッドキャストでは、脅威アクターに関するインサイトや、セキュリティ強化のための対策などを音声でお届けしています(英語のみ)。